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コラム vol.1 【不条理なスポーツ】 2019/5/20

 サッカーがアメリカ合衆国でスポーツの主流になれない理由は、強い者が正当に勝てないからだという。アメリカンフットボールやバスケットボールのように強い者が力で勝つことを好むアメリカ人には、サッカーは「不条理なものであって、ルールのどこかが間違っている。」と見えるらしい。

 スポーツライターの『後藤 健生』氏は著書において、そう分析している。

 確かに、足でボールを操ると、目から遠い分だけ、またボールを全体の視野の中に入れにくい分だけミスが発生しやすい。そして、ボールのみに目を奪われると相手の選手は自由になり、思うようにプレーしてしまう。だから、得点しにくいし、格下のチームであっても必死に守りきって失点をなくすことができる。さらに、ラッキーも手伝えば、ワンチャンスで得点し勝つことが可能である。なるほど・・・。

 昨夏、熱戦が続いたW杯ロシア大会に於ける結果は如何であろうか?決勝トーナメント進出のベスト16には、優勝したフランスを筆頭に、クロアチア、ベルギー、イングランド、ウルグアイ、ブラジル、スウェーデン、開催国ロシア、アルゼンチン、スペインなど優勝経験をもつ世界トップクラスの6カ国が勝ち上がった。さらに、ポルトガルはEURO優勝の実績をもち、スイスはヨーロッパ予選トップ通過である。いわば、下馬評通りの結果と考えられ、2002年W杯のようなサプライズは見られず、日本もその例外ではなくアジアチャンピオンとしての実力を発揮した。ならば、いわゆる「不条理なスポーツである。」という考えを少しは転換させることが可能かも知れない。

 さて、当FCの5年生チームであるが、昨年度2月のスポーツ・デポカップ大阪府少年サッカー大会に於いては、ありがたいことに優勝候補の端くれに数えて頂いていたようだったが、HPリザルトにも報告したとおり、残念ながらベスト8にとどまった。確かにシュート数は多く、被シュート数は少なかった。ボールポゼッションも多少は上回っていた。しかし、0-1という結果は、明らかに力不足を露呈してしまった。フィニッシュの精度やタイミングなど選手個々の課題は勿論のこと、選手全員の試合に対するモチベーションやボール及びゴールに対する執念、選手間の連動性などが不足していたと考えられ、私の指導にも甘さがあったのかも知れない。優勝されたAVANTI茨木FCのみなさんには敬意を表するとともに、何か及ばない点があったのであろう。もはや世界最高峰のW杯のみならず、小学生の大阪府大会レベルに於いてもサッカーが「不条理なスポーツ」ではないことは明らかであり、当FC関係者全員がそれを再認識できたに違いない。練習は試合からのフィードバック、試合では練習どおりのプレーなど、理論と実践を調和させてはじめて好成績を残すことができ、たとえ敗退しても選手たちは納得できることであろう。練習でミスが続くプレーは、試合中に突然変異することなどありえない。そして、この理論と実践を如何に具現化し前向きに取り組んでいくかが、今後の課題となる。公式戦におけるリベンジに向かってステップアップしていく選手たちに期待したい。